前回からの続き。
思い返してみても、ショートタイツを返してくれた時の大家さんは、様子がおかしかった。
僕の目も見ずに返してくれたかと思うと足早にその場から去って行きました。
もしかしたら、心にやましい事があったのかもしれません。
手渡されたショートタイツは、同じ黒のショートタイツとはいえ、パッと一見しただけでも自分のものと違うことが分かりました。
大きさも僕のものよりは一回りも大きいし、生地の縫い目の位置も違う。裏地の色まで違いました…。
そしてなにより一般的なショートタイツと違って太もものカットの部分がそれほど鋭くなく、結構太ももの上部まで隠れるものでした。
僕はすぐにわかりました。
そう。
それは、当時金髪ロン毛時代の大家さんが使用していたコスチューム。
すぐに、自分のものと間違えて渡したのだと思って、まだ近くにいた大家さんに聞くと、確認もせずに
「え…、い、いや、俺それしか持ってないよ!知らないよ!」
…と。
「自分のコスチューム間違えるか…泣!?」
と反射的に口から出かかったのを必死にこらえ、その日大家さんのコスチュームで試合をしたのでした…。
後日、モヤモヤした心を晴らすために大家さんの事を学生時代から知る先輩Kさんにこの話をしたところ、
「それは、とぼけてるだけだね。自分のと間違える訳ないじゃん笑。なくされたね。諦めろ。」
絶望。。。。
続く。
分かりやすい写真がなかったんですが、これがデビュー戦の時の写真。カットの鋭い一般的なショートタイツです。


そしてこちらが大家さんのおさがりパンツ。ふとももの上部まで隠れるタイプのものです。
